第1回 当事者研究会


 

第1回当事者研究会は、2011年4月17日(日)に伊勢崎市民プラザ第3研修室で開催されました。

 

 

 

支援者と当事者を交えて、合わせて30人の方々にお集まりいただきました。小さな会場が満員になりました。ご参加いただきありがとうございます。

 

 

 

はじめに、副代表・村岡より挨拶がありました。

これまでに爆発や逃亡などの苦労をしてきた村岡さんは、この日に挨拶をするために、事前にデイケアでSSTをしてきたようです。「逃亡癖があるので、いつ居なくなるかわかりません」と本人は語っていますが、堂々としたすばらしい挨拶でした。

 

 

 

次に、参加者の方々にマイクを回して、自己紹介をしていただきました。

「自己病名のあるかたは、是非教えてください」と聞いてみたら、多くの方がその場で自己病名を考えてくれました。みなさん病気の才能がありますね!

 

 

 

研究会の前半は、向谷地宣明さんから「当事者研究オリエンテーション」と題してお話をしていただきました。べてるの家や浦河の様子について、写真を見ながら紹介しています。

 

 

当事者研究の例として、向谷地さん自ら発表をしてくださいました。ちなみに向谷地さんの自己病名は「テレビの前で毛布にくるまって一生寝てたい病オレンジジュース依存型」だそうです。向谷地さんにもいろいろなお客さんがやってくるのですね。お疲れさまです。

 

 

休憩時間などに、スタッフがべてるの書籍の販売を行いました。次回以降も販売を予定していますので、ぜひお財布の準備をお願いします。その場で購入いただくと、向谷地さんのサインも貰えますよ。

 

 

後半は当事者研究発表を行いました。一人目はりかさんの『私のサトラレ幻聴さんの研究』です。りかさんの幻聴さんは、実際の笑い声などが悪口に変換される「現聴」なんだそうです。これまでの苦労のプロフィールや、自分にとっての幻聴さんの意味について話してくれました。

 

 

 

二人目は島田さんの『「相談の達人」への道のり 〜つながり憲法の研究〜』です。「評価依存型全力疾走系 ヘラヘラ・フラフラ病」という自己病名のとおり、これまで全力疾走で苦労してきた島田さんは、仲間たちに情報公開をするうちに、自分のなかの憲法(「頑張らなければいけない」など)が変わってきたのを感じているそうです。

 

なお、発表の詳細は『こころの元気+』2011年8月号(第54号)の「べてるの家の当事者研究」のコーナーに掲載されます。こちらもぜひご覧ください。

 

 

そして最後の発表…の予定でしたが、終わりの時間となってしまいました。ずっと緊張しながら待っていたのに、発表できなかった小出さんです。彼の『くどさの研究 安心して不安になる』は、第2回の当事者研究会で話してもらう予定です。

 

 

今回の研究発表は、パワーポイントを使ったプレゼン形式で行いました。第2回は、ふだんの研究と同じように、ホワイトボードを用いて向谷地さんとの掛け合いで話をしてもらいます。

 

また、参加された方にも、それぞれの苦労をもっとお聞きしていきたいなと思っています。これから当事者研究会を続けていくうちに、お互いに苦労を語りあえる場になっていくといいですね。